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圧縮性気液二相流に対する保存型Ghost Fluid Methodの開発

圧縮性気液二相流の数値解析では、界面における物理量の不連続性を適切に取り扱うことが重要です。Ghost Fluid Method(GFM)は、界面近傍に仮想流体(ghost fluid)を導入することで、数値拡散を抑制し、シャープな界面を維持できる手法です。しかしながら、従来のGFMでは、質量・運動量・エネルギーの保存性が損なわれるという課題がありました。
本研究では、この問題を解決するために、VOF(Volume of Fluid)法を導入した保存型Ghost Fluid Method with Interface Cell(CGFM-IC)を提案しました。本手法では、気相と液相が共存する「界面セル」を導入し、各セル面で共通のフラックスを用いて保存量を更新することで、厳密な保存性を確保します。
さらに、界面近傍のフラックス計算には従来のGFMと同様にghost fluidを用いることで、界面付近の数値拡散を抑制しています。また、界面捕捉にはPLIC-VOF法を採用し、幾何学的に界面位置を再構成することで、高精度な界面追跡を実現しています。
一次元および二次元のベンチマーク問題を用いた検証により、本手法はほぼ完全に保存性を満たし、界面のシャープネスを維持できることを確認しました。これにより、蒸気爆発などの複雑な圧縮性二相流現象の高精度解析に有効な数値基盤を提供します。
本研究は、保存性とシャープ界面という二つの重要要件を両立することで、圧縮性多相流解析の信頼性向上に貢献するものです。

CGFM-IC法における界面セルとghost fluidの概念図

参考:Kamiya, T. & Yoshida, H., Conservative ghost fluid method with an interface cell for compressible two-phase fluid simulations, Physics of Fluids 37, 103359 (2025)