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ワイヤメッシュセンサによるボイド率計測精度の解明

気液二相流におけるボイド率は、原子力や化学工学分野において重要な物理量であり、その空間分布を高時間・高空間分解能で計測可能な手法としてワイヤーメッシュセンサ(WMS)が広く用いられています。しかし、電流分布の非一様性や電気的クロストークの影響により、WMSによるボイド率計測には系統的な誤差が含まれることが知られています。
本研究では、電場解析に基づく静電シミュレーションと、CFDコード(JUPITER)による気泡流解析を組み合わせることで、WMSの計測精度を詳細に評価しました。単一気泡および分散気泡流・スラグ流を対象として、電流密度分布および電流経路を可視化し、センサ信号と真のボイド率の関係を解析しました。
その結果、WMS信号には、感度領域外からの影響(クロストーク)や電流経路の変化に起因する誤差が含まれ、特に瞬時ボイド率の定量評価には限界があることを明らかにしました。一方で、時間平均ボイド率については、流動条件やセンサ位置に応じて線形近似やMaxwell式が適用可能であることを示しました。
本研究により、WMSの計測特性とその誤差発生メカニズムを体系的に整理し、二相流計測データの信頼性向上に寄与する知見を得ました。

ワイヤーメッシュセンサにおける電流密度分布とボイド率評価の概念図

参考:Shinichiro Uesawa et al. (2025) Numerical investigation of the accuracy of a conductance-type wire-mesh sensor for a single spherical bubble and bubbly flow, Journal of Nuclear Science and Technology