壁面衝突噴流の微粒化メカニズム評価手法の開発
原子炉の事故対策では、溶融した燃料の挙動を予測することが重要です。溶融燃料は、噴流状で落下しながら微粒化する場合、壁面に衝突することで微粒化挙動が変化し、予測困難になります。熱流動チームは、この溶融燃料を模擬した噴流の挙動を
三次元的に可視化してその
特徴量を計測することに成功しました。しかし、定量的に予測するには、現象を深く理解してモデル化することが必要です。
本研究では、この問題を解決するため、三次元界面形状データから得た計測値を理論値と比較することで微粒化現象のメカニズムを評価する手法を開発しました。ここでは、液滴の大きさと速さを無次元数で表したモデル式を導出、整理しました。本手法を使用した結果、壁面衝突噴流が流体間の速度差、重力や遠心力の大小関係に応じた複数のメカニズムで微粒化することが定量的に分かりました。以上により、三次元界面形状データに基づいて現象のメカニズムを評価する技術基盤を構築し、微粒化現象の理解を深化させました。
本成果は、筑波大学との研究協力によるものです。
壁面衝突噴流の微粒化メカニズムの評価 (Horiguchi, et al., 2025)
参考:
Naoki Horiguchi, Hiroyuki Yoshida, Akiko Kaneko, & Yutaka Abe (2023) Atomization mechanisms of a wall–impinging jet in a shallow pool, Physics of Fluids 35, 073309
Naoki Horiguchi, Hiroyuki Yoshida, Akiko Kaneno & Yutaka Abe (2025) Atomization mechanisms in the vortex-like flow of a wall-impinging jet in a shallow pool, Physics of Fluids 37, 033333