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深層学習に基づくロッドバンドル気泡流可視化実験

深層学習に基づく気泡検出技術を用いたロッドバンドル流路内の可視化計測では、高ボイド率条件や構造物内部における気泡の重なりや遮蔽により、従来の可視化手法では個々の気泡の識別や3次元計測が困難であるという課題があります。本研究では、こうした課題を解決するために、深層学習(Swin Transformerを用いたMask R-CNN)による気泡検出技術と、2方向からの高速度カメラ撮影を組み合わせた3次元可視化計測手法を開発しました。
また、流路内部の可視化性を向上させるため、水と屈折率が近いPFAチューブを用いたロッドバンドル試験体を構築し、分散気泡流の詳細な観測を可能としました。さらに、検出した気泡に対してトラッキング手法(ByteTrack)を適用することで、気泡径・速度・3次元軌跡の評価を行いました。
その結果、気泡の重なりやロッド背後に存在する気泡も一定程度識別可能であり、気泡の3次元分布や断面ボイド率分布を取得できることを確認しました。また、低ボイド率条件ではワイヤメッシュセンサ(WMS)による計測結果と良好に一致することが示され、本手法の妥当性が確認されました。一方で、高ボイド率条件では未検出気泡の増加により、ボイド率を過小評価する傾向があることが明らかとなりました。
本研究により、ロッドバンドル流路内の分散気泡流に対する非侵襲・高解像度な3次元計測手法の有効性が示されるとともに、適用可能範囲や課題が整理されました。
深層学習に基づく気泡検出技術の一例

深層学習に基づく気泡検出技術の一例

参考:上澤 伸一郎, 小野 綾子, 吉田 啓之, 深層学習に基づく気泡検出技術を用いたロッドバンドル流路内3次元可視化計測, 混相流, 2025, 39 巻, 1 号, p. 61-71