2021/05/07作成 1. ACE-J40HEのディレクトリ構造について ACE-J40HEのディレクトリ構造は以下の通りである。 ACE-J40HE |- README_jp.txt : 本ファイル |- xsdir : JENDL-4.0/HE 中性子入射ACEファイルと陽子入射ACEファイルのxsdirファイル |- neu.zip : JENDL-4.0/HE 中性子入射ACEファイル一式の圧縮ファイル |- pro.zip : JENDL-4.0/HE 陽子入射ACEファイル一式の圧縮ファイル 2. ACE-J40HEの注意事項 以下の点で、PHITSにバンドルされているJENDL-4.0/HEのACEファイルと異なる。  (1)ACE-J40HEはJENDL-4.0/HEをJENDL-4.0/HE用の修正を行ったNJOY2016.49で処理した作成したACEファイルである。  (2)JENDL-4.0/HEはエネルギーバランスが崩れている核種が多数あるため、heating numberはNJOYを修正して運動学的手法で計算したものを採用した。  (3)JENDL-4.0/HEの中性子入射ファイルでは、20MeV以上のmt=5反応の残留核のエネルギー分布データが入っていないため、損傷生成エネルギー(mt=444)をNJOYで正しく計算することができず、何桁も小さくなることがある。そのため、JENDL-4.0/HEの中性子入射ACEファイルの20MeV以上のmt=444をTENDL-2019の中性子入射ファイルをJENDL-4.0/HE用の修正を行ったNJOY2016.49で作成したACEファイルのmt=444のデータに置き換えた。但し、TENDL-2019の中性子入射のC12、C13、N14、N15、O16、O18、F19ファイルは20MeVまでのデータしかなかったため、IAEA NDS(https://www-nds.iaea.org/public/download-endf/TENDL-2015/n/)から入手したTENDL-2015の中性子入射ファイルを使った。U235、U238、Pu238、Np237、Pu239、Pu240、Pu241、Pu242、Am241、Am242、Am242mについては、DPA計算はおそらく行われないので、修正はしなかった。 中性子入射のAm242、Am242m、Pu238のmt=5の中性子生成multiplicityが30を超えていて、MCNP6.2でsegmentation faultが発生したため、30を超えるAm242、Am242m、Pu238のmt=5の中性子生成multiplicityを全て30にした。 NJOYが対応していないため、JENDL-4.0/HEの陽子入射ACEファイルには損傷生成エネルギー(mt=444)は入っていない。 個々のACEファイルを用いたMCNP6.2でのテスト計算は全て正常に終了した(PHITSでは正常に終了しないACEファイル [陽子入射のLi7、等] もあるので、PHITSで使う場合は、自己責任で使っていただきたい)。 3. ACE-J40HEの入手先 https://rpg.jaea.go.jp/main/ja/ACE-J40HE/ 4. ACE-J40HEの参考文献 Norihiro Matsuda, Satoshi Kunieda, Tsutomu Okamoto, Kenichi Tada and Chikara Konno, "ACE library of JENDL-4.0/HE," Progress in Nuclear Science and Technology, 6, 225-229 (2019). http://aesj.net/hp/pnst/06/225_229.pdf でダウンロード可。 5. 問い合わせ先 konno.chikara@jaea.go.jp 029-282-5483